「書いていただいた施工図から、ファブで加工図を起こしたい。今回はcadに慣れていない社員に作図手順とtoolの使い方を説明してください。」との声をいただいた。何回も説明を見ながら自分の環境に合わせて改良・練習出来るように、少し細かく説明を付けてUPしました。ご活用ください。
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建具平面 opt1b 伏図_L鋼梁の使い方→伏図に梁を描く
1.作図前に刃の中心に仮線を作図します。
建具平面コマンドのopt1bを選択し窓から[t6_L鋼 GPLt6 CL10 18φ@40-60]を選択する。→t6のアングル刃厚のL鋼を柱・梁などから10㎜離して書くためのものです。ボルト位置は端空40、間隔60㎜でM16を意味します。
2.コントロールバーの内法に「無指定」芯ずれに0、内出・外出に梁幅(アングル幅)を入力、見込み・枠幅・基準厚は触らない。→見込75・枠幅25はoptのコーディング用、内出・外出値入力は[描画のための仕組み]と捉えること。
3.メッセージに「基準線を指示」と出るので、手順1.の仮線を指示する。メッセージの建具との表記はオプション(opt)機能の意なので読み替えること。
4.メッセージに「基準点を指示」と出るので始点、「位置を指示」と出るので終点を指示_(R)CL。→柱・梁と基準線の交点を読取指示する。これは、内法に「無指定」を入れることで長さを可変に描ける。始点を指示すると梁が仮表示される。刃の向きを変える場合はコントロールバーの内外反転をチェックする。
<<線種・線色・レイヤ等の書き換えはデータファイルopt1b.datのコードを書き換えてください。>>
線種・線色・レイヤは赤文字部分を書き換える。(メモ帳・エディター等で) 緑文字はコメント文です。
アングルの厚みを変える(梁を増やす)には下記コードをコピペし
- 17行目のAng上実線の始終Y座標を計算して書き換える 計算式は見込値75+見付値25-刃厚/2㎜
- 19行目の下点線座標(AGL刃)を書き換える 見込値75/2+刃厚/2㎜
- 21行目の下実線座標を書き換える 見込値75/2-刃厚/2㎜
- 23,24行目の材端部線も上記で得た数値に書き換える
- ボルト芯の補助線は端空とボルトピッチを変える場合に書き換え
#opt1b.dat
#↓ブロック数2 以後はデーター名
2 t6_L鋼 GPLt6 CL10 18φ@40-60
#↓見込 ↓枠幅(座標指定用基準値)
s 75 25
# L鋼 L75x75x6を見込み75、枠幅25でコーディングした
# 注意:厚みはパラメトリックにならない GPL厚、Agl厚6は定数で変わらない
# サイズは内出外出値でパラメトリック、内法を無指定で長さをパラメトリックする
# 基準線をAgl芯にして描画する
# 見込・枠幅は無視される
# 刃の反転は内外反転で画く
# 上Agl
# ・外基準で座標指示 (建具内法外)
# ↓1の位:ブロック1→2に作図
# ↓ ↓10000:内側出寸に追従 20000:外側出寸に追従 +20000で外基準に追従の意
# ↓ ↓ 始X 始Y 終X 終Y 線色 線種 レイヤ
20001 20002 10 97 -10 97 0 1 -1 #上agl上実線 mikomi75+mituke25-刃厚/2の3㎜
# ・建具ブロック原点からの座標指示 (建具内法下)
1 2 10 40.5 -10 40.5 0 3 -1 #上agl下点線_AGL刃 mikomi75/2+刃厚/2の3㎜=40.5
1 2 10 34.5 -10 34.5 0 1 -1 #上agl下実線 75/2-刃厚/2の3㎜=34.5
# ・建具芯ー外基準の座標指示
1 20001 10 34.5 10 97 0 1 -1 #ブロック1側(左)端部_実線
2 20002 -10 34.5 -10 97 0 1 -1 #ブロック2側(右)端部_実線
# GPL BLT
# ・建具ブロック原点からの座標指示
1 1 50 7.5 50 67.5 0 9 6 #ブロック1側(左)BLT1_仮線 CL10+端空き40
1 1 110 7.5 110 67.5 0 9 6 #ブロック1側(左)BLT2_仮線 CL10+端空き40+@60
2 2 -50 7.5 -50 67.5 0 9 6 #ブロック2側(右)BLT1_仮線
2 2 -110 7.5 -110 67.5 0 9 6 #ブロック2側(右)BLT2_仮線
# ↓末尾5:一覧表で0.5倍にリスト表示
# ↓↓見込みを75 枠幅を0にリスト固定表示
995 75 0
伏図にGPL(ガセットプレート)を複写、またはコピペ描画
1.GPL図面ファイル(三面図)等から伏図の図形を複写・コピペする。ブロック化した図形の基準点を範囲選択しコピーする。
例:このGP1の場合は、基準点が柱面とダイヤフラム下線の交点にあります。ここを範囲選択・コピーすれば、伏図側に行き貼付けコマンドでこの基準点で貼付け位置待ちの仮表示となります。これは、ブロック化の段階でここの実点を基準位置に指定しているからです。基準点位置変更でコピーすれば新たに指定した位置が基準点となり仮表示されます。
2.部材向きは回転角を入力する。基準点の変更は、一旦仮描画し再度基準点を設定し複写・コピペする。
軸組等での側面図形の貼付けでも一旦描画し、反転させ再配置する等とする。
3.線種・線色・レイヤはBL(ブロック)化時に設定し元データーのレイヤを優先するにチェックオンしている。変更する場合はBL図形を編集することになる。
4.図形の陰線表示する場合は線種変更となる。正確を期して描画する場合はBL編集の個別対応となり、労力が掛かり悩ましいところとなる。
建具平面 opt1c_ダイヤフラム opt1d_角パイプの使い方→軸組図に柱・梁を描く
opt1c_ダイヤフラム
1.建具平面opt1c.datを選択し、窓から[PL-6(15)側面]を(W)CLする。→ダイヤフラム厚6㎜柱からのチリ15㎜の側面描画の意
2.内法に柱幅、芯ずれ0を入力し基準線(ダイヤフラム天端)を指示(L)CL
3.基準点変更で内法中上を選択する。描画位置を柱芯と基準線の交点を指示(R)CL。すると基準線の下に描画される
*描画だけならば、単純に矩型(四角形)コマンドでも当然OKです。opt1のデーターコードの作り方の参考になればと考え、修正・改良時の備忘録を兼ねてコードにコメントを挿入しています。
opt1d_角パイプ描画
1.建具平面opt1d.datを選択し窓から[□-100*6t]を(W)CLする。→角パイプ(100×100x厚6㎜)の側面描画の意
2.内法に[無指定]、芯ずれ0を入力し基準線(柱芯)を指示(L)CL
3.基準点変更で内法左中(左の内法位置)を選択する。下から上に描画するイメージで描くと、メッセージの基準点指示で、始点を柱芯とBPL天端又はDiaの交点を指示(R)CL。位置指示で、終点を柱芯とDia下端の交点を指示(R)CL。柱芯等分振分で描画される
*線種・線色・レイヤはopt1d.datの赤文字部分を修正してください
新たな柱の作成の場合、この下のコードをコピペして書き換える。
- 1行目2の次に柱名 サイズが□250x8なら □-250*8t
- 2行目は、s 250 8
- 4行目は、終点Yが250
- 6行目は、始終点Yが250
- 7行目は、始終点Yが8
- 8行目は、始終点Yが250-8=242となる
- 以下省略
2 □-100*6t
s 100 6 #見込100 枠厚6で固定
#[1] [2] ↓始点XY ↓終点XY ↓線色 ↓線種↓レイヤ
1 1 0 0 0 100 0 9 -1 #ブロック1側端部仮線
1 2 0 0 0 0 0 1 -1 #コラム外線 下
1 2 0 100 0 100 0 1 -1 #コラム外線 上
1 2 0 6 0 6 0 9 -1 #コラム肉厚線 下
1 2 0 94 0 94 0 9 -1 #コラム肉厚線 上
2 2 0 0 0 100 0 9 -1 #ブロック2側端部仮線
991 100 6
opt1e_梁Aglの使い方→軸組にL鋼梁を描画
1.作図前に梁の接合部BLTの中心線を仮線(補助線)作図します。
建具平面opt1e.datを選択し、窓から[L75 t6 CL10 前GPt6 18φ_40-@60]を(W)CLする。→L75x6 柱・梁からのクリアランス10㎜ 前にGPLが取付 BLT穴18φ 端空40ピッチ60㎜の意
2.コントロールバーの内法に「無指定」芯ずれに0、内出値30、外出値45を入力、基準厚75を確認する。見込み・枠幅は触らない。→内出はBLT芯より下側、外出は上(刃)側。内出+外出=基準厚(L鋼サイズ)。
3.メッセージに「基準線を指示」と出るので、手順1.の仮線を指示する。
4.メッセージに「基準点を指示」と出るので始点、「位置を指示」と出るので終点を指示_(R)CL。→柱、梁の外面点を読取指示するとクリアランス10㎜で描画する。
<<新しい梁を作る場合は、jw_opt1e.datのコードに修正のためのコメント多用したので参考にして、追加コピペし修正してください。>>
# ↓ブロック数2
2 _L鋼 t6 CL10 前GPt6 18φ 40-@60
# L鋼 L75x75x6を見込み75、枠幅25でコーディングした
# 注意:厚みはパラメトリックにならない
#
# 基準線からの内外寸法値入力で作図 内出+外出=基準厚で確認
# 刃の反転は芯反転で画く
# 作図基準線を背にして描画する場合は芯ずれ・内出・外出に材幅/2の寸法入力
# 見込・枠幅は無視される
#
# ↓見込 ↓枠幅(座標指定用基準値)
s 75 25 #各サイズ共同じ規定値でコーディングした
# ↓ブロック1→2に作図
# ↓ ↓10000:内側出寸に追従 20000:外側出寸に追従
# [1] [2] 始X 始Y 終X 終Y 線色 線種 レイヤ
20001 20002 10 100 -10 100 5 1 -1 #UE_実線
# ↑見込75+幅25(外出):JWルール
20001 20002 10 94 -10 94 5 3 -1 #ue_TENSEN_AGL刃 6㎜厚
10001 10002 10 -75 -10 -75 5 1 -1 #sita(内側)_実線
# ↑見込75の-値(内出):JWルール
10001 20001 10 -75 10 100 5 1 -1 #ブロック1側(左)端部_実線
10001 10001 50 -45 59 -45 5 1 -1 E 360 0 #BLT1穴18Φ_実線 縁空30
10001 10001 110 -45 119 -45 5 1 -1 E 360 0 #BLT1穴18Φ_実線 縁空30
10002 20002 -10 -75 -10 100 5 1 -1 #ブロック2側(右)端部_実線
10002 10002 -50 -45 -59 -45 5 1 -1 E 360 0 #BLT1穴18Φ_実線
10002 10002 -110 -45 -119 -45 5 1 -1 E 360 0 #BLT1穴18Φ_実線
# ↑0:選択色 ↑-1:書込みレイヤとなる
# GPL
# ↓BLT芯(下から30㎜:-75+30=-45)
10001 10001 10 -45 150 -45 5 9 6 #ブロック1側(左)BLT_水平仮線 縁空30
# ↓刃まで(100-6=94)
10001 20001 50 -75 50 94 5 9 6 #ブロック1側(左)BLT1_垂直仮線
10001 20001 110 -75 110 94 5 9 6 #ブロック1側(左)BLT2_垂直仮線
10002 10002 -10 -45 -150 -45 5 9 6 #ブロック2側(右)BLT2_水平仮線 縁空30
10002 20002 -50 -75 -50 94 5 9 6 #ブロック2側(右)BLT1_垂直仮線
10002 20002 -110 -75 -110 94 5 9 6 #ブロック2側(右)BLT2_垂直仮線
# ↓末尾2:一覧表で0.2倍に表示
# ↓↓見込みを70 枠幅を25に固定
992 75 25