RC躯体図を外部変形でチョーハヤに描きたい、柱・壁・開口・梁・スラブのコードを実務で使えるように書いてくれ。との依頼があり、作ったものをUpしました。

jw_cad

以前に、躯体図を外部変形で描くコードの見本を作りましたが、今回は実務で使えるコードを解説コメント入りで作ってくれと再依頼されたものをご紹介します。JWWでGAWKによる外部変形で描きます。

図:kutaizu_G

通芯を作成したら、柱・壁・開口・梁・スラブの順で外部変形メニューのボタンを押して作成します。図:kutaizu_Gは外部変形だけで描いたものです。開口内法位置は補助線で下書きしてから作図しています。開口・梁・スラブ記号の重なりは別途jwwの移動コマンドで修正します。

ダウンロードしてお試しください。

1.フォルダーの配置

Rc_kutaiG.zipを解凍し、c:\jww\jw_toolの中にフォルダRc_kutaiGを入れる。実行するbatファイルはRc_kutai.batです。パスは c:\jww\jw_tool\Rc_kutaiG\Rc_kutai.batとなります。c:\jwwにパスが通っていて、gawk.exeが入っていることが前提です。

パスの通し方、gawkの仕込み方はこちらのpage→ 外部変形導入

2.柱の作図

柱作図前

基準点と方向指示点をマウス指示し、幅などを入力して描く

柱作図後

入力値に応じて作図される 仮文字(微小サイズ,印刷無)で各作図要素を記録してある

仮文字はjwwで積算拾い時他に利用できるように各要素を分解して表示している。マウスで数値を選択してCon・型枠数量を拾えるように、躯体図作成時に自動で情報を埋め込んだものです。 外部仕上は躯体の打ち増し、内部仕上は断熱材PSF等がある場合に厚みを入力します。

3.壁の作図

壁作図前

壁芯上(通り芯)の始点と終点を指示し壁の外部側をマウス指示し、各作図要素を指示して描く

壁作図後

柱との取り合いはjwwの各コマンドで包絡等する。壁の長さは作図時の数値文字で、パラメトリック変形などに値追従しない

4.開口部の作図

開口部作図前

開口内法位置は事前に補助線などで描いておくと指示が楽になる。通り芯上の開口内法始点と終点を指示し壁の外部側をマウス指示し、各作図要素を指示して描く。外部打ち増し・内部仕上・アゴが無い場合は0を入力。打ち放し面サイズは外変スクリプト15x15mmで固定している。内部仕上厚は壁作図時の前回値を利用している

開口部作成後

開口記号は内法高さ等文字列が長くなる場合でも、作図後にパラメトリックで拡幅出来るようにしてある。また、外部側に表示される。寸法は寸法属性でパラメ変形に値が追従する。腰高は外変作図後にjwwの文字コマンドで入力する。

batファイルから入力を指示される項目は多いですが、一度入力してしまえば別ファイルに値が記録されて、同じ値ならスキップできます。(任意の場所をLcl、またはEnterキーで)

5.梁の作図

梁作図前

通り芯上の梁の始点と終点を指示し梁の外部側をマウス指示し、各作図要素を指示して描く。天端は別途、jww文字コマンドで入力する。

梁作図後

梁記号は内部側に表示される。記号の先に直線角が付いているのは、梁の方向を定め、鉄筋の左右の被り厚さの表示に利用するためのものです。

6.スラブの作図

スラブ作図前

始点と終点を指示してスラブ記号を描く。スラブ記号は他の図形と重なりが多いため2番レイヤに書込み指定している。

スラブ作図後

躯体積算を意識して始点と終点でスラブ範囲を、x,y方向の長さを仮表示させている。天端は、別途jww文字コマンドで記入する。

7・見上図出来形

各所手動で包絡などの調整をして見上図を整えます。断面図を書き上げた後に、意匠・設備図面との整合をチェックして再修正し完成させます。

外部変形だけで描いた躯体図 出来形

何か不都合があれば教えてください。修正検討したいと思います。現在jwc_temp.txtに書き出されていない点や線がjwwに表示される場合があります。どなたか原因がわかる方、ご指摘いただけるとありがたいです。gawkはGNU Awk 3.0.6 + multi-byte extension 1.15 Jw_cad Version 8.25a です。

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